DML Lunch Webinar #2

昨今の事情を考慮して、昼食の時間帯にウェブセミナーを実施いたしました。

講師

  1. 神保智彦様(豊田中央研究所)

  2. 福永修一先生(都立産技高専)

会場

zoomによりオンライン実施

スケジュール

7月9日(木)
11:50~ zoomミーティングルーム開場
12:05~ 講演1「羽ばたき飛翔ロボットの制御とフライト実証実験」
12:30~ 講演2「IBIS2019から見る機械学習の研究動向と制御工学の果たす役割」

概要

講演1「羽ばたき飛翔ロボットの制御とフライト実証実験」

居住空間でのモバイルセンシングを目指して羽ばたき飛翔ロボットを開発している。ロボットは安全性を考えると軽量でなければならない。私たちは世界最軽量での無線自律飛行を実現するため、ロボットの構造設計(シンプルな機構と効率的な推力生成),回路設計(昇圧、駆動回路の高効率・軽量化)および制御設計を行っている。安定した飛行を実現するためには、翼で発生する推力を知ることが重要となるが、正確なモデリングや計測は困難である。また、製造誤差や特性変化があることもモデリングを困難にしている。そこで、本講演では、未知パラメータを含む推力のモデリングを提案し、適応則を導入することで、安定した飛行を実現する。最後に、フライト実験にて提案制御則の効果を示す。

講演2「IBIS2019から見る機械学習の研究動向と制御工学の果たす役割」

情報論的学習理論ワークショップ (IBIS) は機械学習に関する日本最大の学際的フォーラムであり、昨年開催されたIBIS2019は第22回目となっている。IBISは学習理論に対する情報論的アプローチという試みからスタートしている。その後は統計力学的アプローチによる盛り上がりがあり、様々な分野の研究者が機械学習の研究にこれまで取り組んできた。制御工学においてはAICとMDLがそれぞれTACとAutomaticaに掲載されていることから、機械学習に対する制御工学的アプローチの可能性があるはずである。本発表では機械学習の最新動向を紹介し、機械学習に対して制御工学がどのような役割を果たすべきかを議論する。またIBISにて発表された内容の中で制御工学において利用できそうな研究をいくつか紹介する。